マルコによる新明解独語辞典

WEB連載「マンガのスコア」とマンガ「ゴミクズマン」の作者のブログです。

Twitter初心者には謎だらけのこの世界

少し前からTwitterに自作マンガを投稿し始めた。

 

https://twitter.com/Xlq35SgkDIyWXP5

 

これがまあ、なんというか笑ってしまうぐらい全然読まれていない。

なんで?

端的に面白くないから?

それにしたって、これは少なすぎではないか。理由がよくわからない。

 

Twitterの解析については、インプレッション数ばかり見ていてはダメで、エンゲージメント数、あるいはエンゲージメント率が大事、などと言われるが、こちとら「いいね」も「リツイート」も皆無の状況では、インプレッション数しか見るところがないのだ。

そのインプレッション数にしたところで二桁ぐらいしかないという惨状。

よその人のツイートを見ると、軽く千や万単位の「いいね」や「リツイート」がついているものが当たり前のようにゴロゴロ転がっていて、この彼我の差はいったいなんなのかと思う。

 

こんな数字に一喜一憂しているのはアホらしいと十分自覚はしている。

そもそも昨年、アカウントを取ってしばらくのあいだは全然気にしていなかった。

気にするようになったのは、マンガを投稿し始めてからだ。

それまでのつぶやきなら、まあ独り言みたいなもんなので、相手にされなくても、さして気にはならなかったのだが、さすがにマンガは「人」に読んで欲しい。

マンガは目につきやすいし、投稿するとたちどころに閲覧数が伸びるだろうと最初はものすごく楽観的に考えていた。

ところが、いざ投稿してみると全然閲覧されない。

「まあ、最初はこんなもんなのだろう」などと鷹揚に構えていたものの、しばらく続けても、いっこうに伸びる気配が見えないので、一度、冷静に分析してみようと、過去の投稿の閲覧数、反応数などをざっと洗い出してみた。そして可視化されたデータを、じっくり眺めてみたところ、ほぼ黙殺に近い現状であることが判明した。

「数字なんて気にせず、自分の好きなようにマイペースでやらせてもらいますよ」などとノンシャランを気取っていた私も、さすがにこの事実は胃の腑にこたえた。

 

自分以外の芝生は全て青く見える。

誰それさんは「〇年〇月からTwitterを利用しています」とあり、「なになに?先月から始めたばかりの人なの?」と思ってフォロワー数を見ると、すでに100人を超えている。どんな投稿をしてるのかと見てみると、さして大したものとも思えぬ、たわいもないイラストばかりだ。

私はここ数ヶ月、ひたすら渾身のマンガを投入し続けて、やっとフォロワーが二、三人ついただけだ。

「なんで?どういうこと?」

私は何か根本的なところを間違えているのか。私の知らない何かのからくりがあるのか。

発信しているコンテンツのレベルが基本的にダメだという要素だけでは説明できないような気がするのだ。

なにかTwitterの発信術などについて研究する必要があるのでは?

そういう行いをダサいものとして唾棄していた私も、さすがにちょっと気になってしまい、ちょこちょこ検索してみたりもした。

大した情報も得られなかった。

「なんかアホらしいスパイラルにはまり込んでいる」

冷静な自分はそのことを自覚している。

しかし、どんよりとした重い気分はぬぐってもぬぐっても振り払えない。

もっと気持ちをフラットにしなくては。

そもそも、こんなことは全てどうでもいいことなのだ。

「つまるところ、他者とは超越論的統覚によって生み出された構成物であって、こんなものに過剰に振り回される必要などないのだ」などと哲学モードで考えてみたりもした。

どのみち、死ねば死にきり、自然は水際立っているのだ。

そんな冷めたスタンスで世を渡ってきた私も、Twitterに自作を投稿するなどという煩悩にまみれた行いに手を染めた途端、これまで積み上げてきた禅定の境地が一瞬のうちに崩れ去ることになった。

Twitter恐るべし。