マルコによる新明解独語辞典

WEB連載「マンガのスコア」とマンガ「ゴミクズマン」の作者のブログです。

ブログはブログで悲惨な状況…

はてなブログを開設してしばらく経つが、いやあ、こんなものだったのか。

この年になるまで、ブログだのSNSだのには全く手を出してこなかったが、たぶん書けばそれなりに読まれるものなんだろうと思っていた。無名の人の書いたブログでも100やそこらのアクセスはふつうにあるものと思い込んでいた。

 

しかし、いざやってみると、素人のブログというものは、私の想像を遙かに超えて、まったく読まれないものだということがわかった。

このあいだTwitterが全然フォローされないことを、つい愚痴ってしまったが、実は当ブログこそが真に悲惨な状況なのである。

閲覧総数を記事数で割ると、一記事当たり一桁、記事によっては誰も読んでいない可能性もある、という有様だ。

 

それなりに気負い込んで面白い記事を投下したつもりだった。

しかし、冷静に考えてみると、誰だか知らない一般人の自分語りを読まされたところで面白いものでもないだろう。

とはいえネットの世界は広大だし、なかには奇特な人もいて「へえ、面白い」と思ってくれる人もいるんじゃないかと甘く考えていたのだ。

むしろ心配していたのは、世の中にはいろんな人がいるので、心ない中傷を書き込んでくる人がいるのではないか、ということだった。コメント欄は書き込めないような設定にあらかじめしておいた方がいいのだろうか、などといらぬ心配までしていたのだ。今となっては笑うほかない。誹謗中傷どころか、そもそも読まれてもいないのだから。

 

初めのうちは文章を書くのもかなり慎重だった。「フリーズする私」「ゲーム嫌いな私」などは、何度も何度も読み返し、推敲に推敲を重ねた末に、ようやく投じたものだったが、結局アクセス数はほぼゼロに近いものだった。

ここまで誰にも読まれないことがわかった以上、むしろ肩の力を抜いて、なんでも好きなことを書けばいいではないか、とポジティブに捉えることにした。

「名前が思い出せない人」などは、ほとんど何も考えずに一筆書きのように書き飛ばしたものを、そのままアップした(とはいえ四、五回は読み返して文章を整えはしたが…)。

案の定、誰も読んでいないようだが、まあいいだろう(笑)。

当てが外れたなと思ったのは橋本治について書いた記事だった。これも個人的な自分語りがメインになっているとはいえ、実際に生身の橋本さんにお会いした際の印象を綴ったものなので、かなり読み応えのある記事ではないか、と自分では思っていたのだ。

それなりにグッとくるような書き方、いまどきの言い方でいうところの「エモい」文章に仕上がったと思い、「これはけっこうアクセスされるんじゃないか」と踏んでいた。

ところが全然アクセスがなかった。おそらく、これも数人といったところだ。

これは「SNSで告知」などということをしなくてはいけないのかな、と思い、Twitterにリンクしてみた。しかし全くの無反応。リンククリック数はゼロだった。

「まあ、焦ることはない。最初のうちは埋もれているが、そのうちどこかの誰かが見つけて、じわじわと読まれ始めるんじゃないか」などとも思ってみた。

何しろあの橋本治である。熱狂的なファンも多い人である。そういった人たちが、何らかの形で見つけてくれるのではないか、ネットの仕組みはよくわからないが、きっとそういうふうになっているに違いない、などと期待した。

しかし、いつまで経ってもそんなことは起こらなかった。

 

当初のもくろみでは、この記事によってアクセス数を増やし、他の記事も読んでみて「これは面白そうなブログではないか」と思ってくれた人が徐々に読者として付いていく、という青写真を描いていたのだが、完全に当てが外れてしまった。

自分的には最大の大ネタのつもりだったこの記事がコケてしまった以上、もう他に手立てはない。

もう、このブログに関しては「個人的なメモ代わりに使う」ぐらいの温度で挑むのがよいのだろう。

(とか言いつつ、あわよくば突然読まれ始める、なんてことがあるんじゃないか、と、いまだに、ちょっと思っているところが浅ましい限りではあるが…。)